この図は、ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」(第1版2005年11月発行)より引用しました。
1801年〜2003年の200年において、株式、長期米国債、短期米国債、金(ゴールド)、ドル(現金)のインフレ調整後のトータルリターンを表わしたものです。
「インフレ調整後」とはどういうことかというと、
例えば・・・1983年に100円で設定された自販機の「コカ・コーラ」。1992年に110円、1998年に120円、2014年には130円に・・・と、時が経つにつれて値上げされていきます。コーラに限らず、身の回りのもの全てですね。僕の父が就職した1971年の初任給は、大卒でも平均46,400円ですって。現在でしたら、家賃にも足りないぐらいではないでしょうか。
つまり、現金の「価値」は落ち続けているということです。物価はどんどん上がっていくので。これが「インフレ」。このインフレを考慮したうえで現金(1ドル)の「価値」を考えると、
1801年の1ドルは、200年間のインフレによって、2003年には0.07ドル(7セント)になっています。
これがインフレ調整後のトータルリターンということです。
純金(ゴールド)積立も最近は注目されていますが、インフレ調整後はどうかというと・・・200年でわずか、1.39倍です。この理由で、僕は純金投資はしていません。(でも金鉱株は持っています!)
このインフレを上回るところでお金を貯めない限り、あなたのお金はいつまでも増えませんよね。言い方を変えると、「価値」は下がり続けますね。
……対して、株式は?
59万倍。
この図は2003年までしか載っていませんが、米国株式(S&P500指数)は2019年時点で、
2003年の終値の約3倍です。
技術革新、人口増加、戦争、災害……あらゆることが起こり続けた200年でしたが(そしてこの先もそれが変わることはないのかもしれません)、どこの期間を切り取っても、株式は、どの線よりも綺麗に右肩上がりです。しかも群を抜いて。
……さて、あなたはお金は、現金、ゴールド、国債、株式……どこに置きます?