どれぐらいの資金を運用に回すべきか

今回も山崎さんの本から。本書の中で、 お金の運用について必要な「基本」はこれだけと、運用のポイントが3つ紹介されています。 非常に シンプルかつ納得できる内容ですので、参考にしてみてください。

① 生活費の3〜6ヶ月分を銀行の普通預金に取り分ける。残りを「運用資金」とする

② 運用資金は全額「全世界株式のインデックスファンド」に投資する

③ 運用資金に回せるお金が増えたら同じものに追加投資する。お金が必要な事態が生じたら、必要なだけ部分解約してお金を使う

このアドバイスの素晴らしいところは、投資する「金額」も、その「タイミング」も全て説明されてしまっているところです。売りのタイミングまで書かれていることになります。 人に何かを説明するときは、これぐらいシンプルでないと意味をなさないのかもしれません。

あとはiDeCoなり、NISAなり、その時代に利用できる最も有利な制度を通して運用するように書かれれています。

それでも株式投資に抵抗のある方、以下を読んでみてください。

インデックスファンドに投資した場合の株式投資リターンは、 100年に二、三度クラスの最悪の場合だと、年間に3分の1ぐらいの損失が出る場合があります。(嫌ですよねぇ。せっかく稼いだお金がそんなに減ってしまったら)

そこで山崎さんはこう書かれています。ここでは箇条書きしますが、本の中では、もっと語りかけるように書かれていますので、より説得力があるかと。

・ 確かに3分の1の損失にあたると痛いし、日々の株価変動が気になる

・ しかし、特に若い頃の運用資金額は、たかがしれた額である

・ これに対して、自分自身の経済的リスクを考えると、ビジネスの浮き沈み、給与・ボーナスの変動、転職による収入の増減、健康状態の変化、家族や周囲の状況変化など、もっと大きいリスクにさらされている(どうにかみんなやっていっている)

・ そんな中、運用資金は「当面使わないお金」

・ 月日が経って、投資が進み、金融資産が大きくなったときには「3分の1の損失」の金額は、 収入のアップダウンよりも、かなり大きいものになっているかもしれない

・しかし、 金融資産の額がそもそも大きくなったということは、それだけ経済的な余裕が大きくなっているということ

・ やはり「運用資金」を全額「全世界株式インデックスファンド」に持っていって問題ない場合が多い

・ お金を引き出そうとしたときに、株価が大きく下がっているような事態は「 結果的に」 あるかもしれない

・ その時には残念に思うだろうが「意思決定時点の選択として正しかった」 わけで、たまたま運が悪かったのだと考えて納得すべき

できる事は、確率・期待値的に良い選択をして、あとは好結果を祈るだけ(人生にあたっては、コントロールできないことについて悩んでも仕方がない)

・ しかも損をしても、幸い「お金の話で済む話!」命を取られたり、信用を失ったりするような問題ではない

僕自身、皆さんと比べて株式投資リスクには「寛容的」と言える方だと思いますが、理由はまさに山崎さんのおっしゃる通りですね。できる事は、確率・期待値的に良い選択をするのみです。(だから、宝くじも買いません笑。夢のない話だけれど、金銭を投じて利益を得ようとするからには、このポリシーを貫きます。無論、趣味は別物!)


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